自動車保険で一番大きな割引き「等級」の仕組み

自動車保険には、「等級」と呼ばれる仕組みがあります。

簡単にいえば、

事故が少ない人と、多い人では保険料に差をつけます。

事故がない人は毎年安くしていきますし、多い人は高くしますよ。

というものです。

一回も事故がなく保険を使ったことがない人と、例えば今までに3回事故を起こして保険を使っている人が、同じ保険料では不公平感がありますよね。

そこで、等級という仕組みを作ることで、事故が多い人には高い保険料を、少ない人には安い保険料を提示するのが、日本の自動車保険の仕組みです。

等級による割引は、自動車保険にいくつもある割引のなかでも一番影響が大きいものです。

最大で63%もの割引が適用される反面、あまりに事故が多いと64%もの割増がかかります。

まったく同じ補償の内容なのに、等級によっては3倍近い保険料の違いが出ることがある、ということです。

この等級の仕組みは、正式には「ノンフリート等級別料率制度」といいます。

等級の仕組み

等級は、1等級から20等級まであり、それぞれに割引率・割増率が設定されています。

この割引率は業界共通なので、保険会社が変わっても同じです。

例えば、東京海上日動から損保ジャパンに保険を切り替えても、17等級なら53%割引が適用されます。

ネット経由で加入するダイレクト型損保(ソニー損保やSBI損保、イーデザイン損保など)でも、等級の割引率は同じですよ。

等級 事故なし 事故あり
20等級 63%割引 44%割引
19等級 55%割引 42%割引
18等級 54%割引 40%割引
17等級 53%割引 38%割引
16等級 52%割引 36%割引
15等級 51%割引 33%割引
14等級 50%割引 31%割引
13等級 49%割引 29%割引
12等級 48%割引 27%割引
11等級 47%割引 25%割引
10等級 45%割引 23%割引
9等級 43%割引 22%割引
8等級 40%割引 21%割引
7等級 30%割引 20%割引
6等級 19%割引
5等級 13%割引
4等級 2%割引
3等級 12%割増
2等級 28%割増
1等級 64%割増 

スタートは、6S等級から

自動車保険を新しく契約したときには、6等級(6S等級)からスタートします。

6Sはスタート時の特別な等級で、普通の「6等級」と割引率が違います。

この6S等級だけは、保険会社によって割引率が違っていることがあります。

一例として、損保ジャパン日本興亜社の割引率は、次のようになっています。

全年齢 21歳以上 26歳以上 35歳以上
6S等級 28%割増 3%割増 9%割引 12%割引

セカンドカー割引が使えれば、7Sからスタート

基本は6等級からのスタートですが、すでに11等級以上の保険契約があって車を新しく増やすのであれば、「セカンドカー割引」を使えるケースもあります。

セカンドカー割引を使うことができれば、7S等級からのスタートになります。

「1等級しか変わらないのかー」と思われるかもしれませんが、6等級と7等級では割引率が全く違います。

損保ジャパン日本興亜社の7Sの割引率です。

全年齢 21歳以上 26歳以上 35歳以上
7S等級 11%割増 11%割引 40%割引

1等級しか違わないとはいえ、割引率では15%以上の違いがあります。

セカンドカー割引が使えるかどうかは、ぜひチェックしておきましょう。

【セカンドカー割引】2台目の自動車保険を安くする方法

最高は20等級(63%割引)まで進む

等級は、最高で20まで進みます。

無事故なら一年に一つずつ進んでいくので、15年で到達することになります。

20等級になると、63%もの割引が適用されます。

保険加入を断られるケースも…一番低い「1等級」は気をつけたい

逆に1等級は、64%の割増になってしまいます。

まったく同じ車、同じ条件で自動車保険に入ったとしても、20等級と1等級では3倍近く保険料が違うことになります。

しかも、1等級だと保険会社が契約を断ってきて保険に入れない(引受謝絶)ケースもあります。

1等級でも保険を引き受けるかどうかは、保険会社が内部で決めている方針によります。

もし1等級になってしまった場合には、それでも保険に入れるかどうか、それぞれの会社に確認をしてみるしかありません。

どちらかといえば、ネットから加入するダイレクト型の保険は厳しく、代理店を経由する大手の保険会社のほうが引き受けてくれやすいようです。

等級を引継ぐには

等級制度は、自動車保険の業界共通の仕組みなので、保険会社を変えたとしても等級はそのまま引継ぐことができます。

  • 保険会社を乗り換える
  • 自分の名義の保険を、同居の家族の名義に変える

こういった場合には、等級を引継ぐことができますよ。

等級によっては保険料がまったく変わってしまいますので、引継ぐことができる等級は確実に引継ぐようにしましょう。

等級の引継ぎについて、詳しく解説した記事もありますよ。

自動車保険の等級を引継ぎする方法と条件

事故をしたら等級はどうなる?

事故を起こして自動車保険を使った場合には、等級が下がってしまいます

あくまで「自動車保険を使った場合」なので、事故を起こしたとしても保険を使わなければ等級は下がりません。

等級が下がると、割引率が下がってしまうので翌年の保険料が上がります。

どれくらい上がってしまうのかは、事故の種類によって変わります。

通常の事故は「3等級ダウン・事故あり3年」

原則は、自動車保険を一度使うと3等級ダウンします。

加えて、「事故あり3年」となります。

この「事故あり」というのは、「事故ありの欄の割引率を適用しますよ」という意味です。

例えば、同じ15等級でも、

  • 事故なしの15等級:51%割引
  • 事故ありの15等級:33%割引

割引率が全然違うんです。

同じ15等級でも、事故がなくて14等級から15等級に上がった人と、18等級から事故をして15等級に下がってしまった人を比べると、事故がない人のほうが断然安くなります。

3年間は割高の保険料が続くと覚悟しておきましょう。

4年目になると、事故がなかった場合と同じくらいの保険料に戻ります。

実際にいくらぐらい保険料がアップするかは、こちらの解説記事もあわせて読んでみてください。

事故で自動車保険を使うと保険料はいつから、いくら上がる?保険料アップを抑える方法は?

1等級ダウンの事故もある

自動車保険を使う場合でも、次のような場合には1等級ダウンで済みます。

  • 飛び石によりフロントガラスが割れた(車両保険を使って修理)
  • 集中豪雨で、車が水に浸かってしまった(車両保険を使って修理)

こういった事故の場合には、「1等級ダウン・事故あり1年」です。

保険料が割高になるのは1年だけです。

等級が下がらない事故もある

一部に限られますが、使っても等級にまったく関係ない補償もあります。

  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害保険
  • 弁護士費用特約
  • ファミリーバイク特約
  • 個人賠償責任特約

こういった補償は、使っても等級は下がりません。

ただし、等級が下がらないのは「人身傷害だけ使う」「弁護士費用だけ使う」という場合です。

「対物賠償と人身傷害保険を使った」といったケースでは、やはり3等級ダウンの事故になりますのでご注意ください。

「保険を使わないほうがおトク」なことがある!?

保険を使うと、等級がダウンして翌年からの保険料が上がります。

そうなると、少額な事故の場合には、保険を使わずに済ませたほうが実はおトクになるケースがあります。

もし支払いが少額になりそうな場合には、保険会社や、保険代理店に問い合わせてみると良いでしょう。

  • 保険を使った場合、どれくらい保険料が上がるか
  • もし仮に保険を使わない場合、いくらの手出しが必要か
  • 使った場合の保険料アップと、使わない場合の手出しを比べたら、どちらがトータルの支出が少ないか

トータルで数十万円かかるようなケースでは迷う余地はありませんが、かかる費用が15万円以下なら、保険を使うほうがいいか、使わないほうがいいか一度確認してみることをおすすめします。

まとめ

自動車保険で、一番大きな割引である「等級」の仕組みについて解説しました。

等級の仕組みを知っておくことで、リーズナブルに自動車保険と付き合うことができますよ。

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