自動車保険はどこから入る? ネット・代理店・ディーラーの長所・短所

最近、「ネット経由で加入する自動車保険」のCMをよく見るようになりましたね。

「保険料は走る分だけ。合理的です」

「車両保険をつけても、このお値段」

リーズナブルさを売りにしていますよね。

本当にネットで入る自動車保険はお得なんでしょうか。

それとも「安いものには裏がある」で、何か落とし穴があるんでしょうか。

現役の保険代理店で働くプロに、代理店型、ネットで加入するダイレクト型それぞれのメリット・デメリットを取材してきました。

代理店から加入するメリット・デメリット

代理店から加入するメリット、デメリットをまとめましょう。

  • 東京海上日動
  • 三井住友海上
  • あいおいニッセイ同和
  • 損保ジャパン日本興亜

上記のような大手保険会社は、代理店を通じて保険に加入する形をとっています。

一言で「代理店」といっても、大きく分けて「専業」と「兼業」に分かれます。

専業は、保険をメインの仕事にしている代理店です。

兼業というのは、保険以外にも仕事を持っている代理店のことを言います。

自動車のディーラーさんが保険を扱っているのをイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

専業代理店の場合

専業代理店は、まさしく保険のプロとして仕事をしている人たちです。

メリット① 保険のプロにしっかり相談できる

保険の専業代理店で加入する最大のメリットは「顔の見える保険のプロと相談できること」です。

専業代理店は、まさしく保険をメインの仕事にしています。

保険の内容に詳しいのはもちろん、事故の対応も多数経験していますので「実際にどんな補償が必要なのか」を相談するには最適です。

また、事故のときには保険会社に話をもっていく前に、気軽に相談できるのも大きなメリットです。

事故の相手と示談交渉をしたり、保険でどこまで支払ができるかを認定するのは保険会社の仕事ですが、その前に、右も左も分からないところでどうしたらいいか聞くことができます。

メリット② 代理店が書類を用意してくれるので手続きが楽

保険の手続きは代理店がしてくれますので、その点もメリットです。

署名・捺印をするくらいで、すべての手続きを依頼することができます。

メリット③ ネットの保険では引き受けないような保険を受けてくれることも

ネット経由で加入する保険会社では断られるような内容を、引き受けてくれることも少なくありません。

ネット経由で加入するダイレクト型の自動車保険では、事故の発生率が高い契約ができないことがあります。

「事故率の高い契約を断ることで、保険金の支払いを少なくし、その分、事故の少ない契約者に安い保険料を提示する」という形になっています。

事故率の高い契約というのは、例えば、未成年の自動車保険が契約できなかったり、等級が低い契約を引き受けない(1等級は引き受けてくれない)といった具合です。

一方、専業代理店を経由すると、そういった契約も可能になるケースが多いです。

デメリット:保険料が割高

代理店から保険に入ると、ネット経由での加入に比べて、保険料は割高になります。

保険代理店は、保険料の一部を手数料として受け取ることで生計を立てているからです。

ネット経由で加入するダイレクト型の保険は代理店の手数料が含まれていないので、割安になります。

自動車ディーラーのような兼業代理店の場合

自動車保険では、車のディーラーが保険代理店(兼業)をしているケースもよくあります。

ディーラーで加入するメリットは、

  • 修理を頼むときには、保険から修理までワンストップで便利
  • 独自の補償を作っているケースがある

メリット① 車のことをすべて任せられる便利さ

事故の際には、保険の手続きから自動車の修理までをまとめてディーラーにお任せできるので負担が少なくて済みます。

メリット② 独自の補償があるケースも

全国規模のディーラーになってくると、そのスケールを活かして独自の補償を作っているところがあります。

例えば、「飛び石の修理をわずかな事故負担で対応します」といったものです。

車両保険をつけていれば、飛び石でついた傷を保険で直すことはできます。

が、保険を使うと事故扱いになり、無事故割引が1等級ダウン。

翌年一年間は保険料が上がってしまうのが普通です。

事故で自動車保険を使うと保険料はいつから、いくら上がる?保険料アップを抑える方法は?

その点をカバーするために、自動車保険にプラスして、メーカーの独自補償を上乗せしているイメージです。

  • ホンダ:自動車保険あんしんプラン
  • 日産:カーライフ保険プラン
  • マツダ:スカイプラス
  • スバル:自動車保険プラン

いずれも、事故負担を1,000円や5,000円するだけで数万円程度の小さなキズやトラブルに、ディーラーが対応してくれるプランになっています。

こういった補償は、自動車保険とセットで売られていますが、あくまでもディーラーの独自補償なので、使っても自動車保険の等級が下がる、といったことがありません。

独自補償が魅力的なものであれば、ディーラー経由で加入するのを考えてもいいでしょう。

デメリット:ディーラーを変えると保険も変わる

ディーラー経由で入った場合には、次のデメリットが挙げられます。

  • 保険料が割高なこと
  • 車を他のメーカーに買い替えると保険も変えざるをえない

保険料が割高になるのは、専業代理店から入るのと同じ理由です。

また、車のメーカーを変えるときには、保険も一緒に変えることになるケースがほとんです。

例えば、ホンダのディーラーで自動車保険に入った場合、ホンダの車に乗っているあいだは問題ありません。

が、トヨタに乗り換えようと思ったら…困ってしまいます。

ホンダのディーラーにトヨタの車の保険だけをお願いするわけにもいかず、トヨタのディーラーで入り直すことになります。

ネットで加入する自動車保険

ネットで加入する「ダイレクト型」と呼ばれる自動車保険のメリット、デメリットをみていきましょう。

メリット① 割安な保険料

最大のメリットは、保険料が割安なことです。

代理店型の保険に比べて、保険料が20%~30%安くなるケースがよくあります。

とはいえ、ネットで加入する保険は「安いものには裏がある、事故対応が悪いんじゃないか」という噂がよくあります。

ですが、事故の対応にはそれほど差はありません。

もちろん担当者によって差はあるかもしれませんが、「大手だから交渉が強い」「ネットで安いから対応が悪い」といったことはありません。

大手だろうと、ネット経由で加入する保険会社だろうと、法律や判例にもとづいて相手と交渉するのは同じです。

ただ、いくら保険料が割安だといっても、CMで表示している保険料は「理論上の最安値」のケースもあり、実際に自分が乗り換えたときにいくらになるかは、見積もりをとってみないと分かりません。

デメリット:すべてを自分でする必要がある

デメリットとしては、「自分ですべての手続をしなければいけない」ことです。

  • 保険の継続手続き
  • 車が変わったときの手続き
  • 補償内容の変更
  • 年齢条件の変更

こういった手続きをネット経由で、自分でする必要があります。

ネット加入か、代理店かの選び方

結局は、自動車保険にネットで加入するのと、代理店で加入するのとの一番大きな違いは「相談できる人、手続きを代行してくれる人がいるかどうか」です。

「相談できる人、手続きを代行してくれる人に頼めば保険料が割高になるし、すべて自分で手続きをすれば割安になる」と考えればいいでしょう。

保険の内容はそこそこ知っているし、手続きが苦にならない方には、ネットの保険はおすすめです。

保険に詳しくなくても、インターネットを調べれば大抵のことは分かります。

プロが教える自動車保険・補償内容の選び方。一般的なプランと、おすすめ特約をチェック

逆に、内容はよくわからないから説明してほしいし、手続きも署名・捺印ぐらいがいい、という方には、代理店から加入するほうがラクでしょう。

ネットの保険と、代理店から入る保険の差額を、「自分で手続きするかどうかの値段の差」と考えてみてください。

そうすれば、そこにお金を払いたいか、それとも節約したいか、分かりやすくなるでしょう。

なお、いろいろな保険会社の自動車保険を一斉に比べるときには、一括見積もりサービスが便利です。

一社の見積もりを取るのと同じだけの時間で、最大20社の見積もりを取ることができますよ。

インズウェブ自動車保険一括見積もり